立地。

出店検討物件の立地診断業務をお受けしています。
集客できるのか、できないのか、イケるのか、ダメなのか?

はっきり言って、ダメなものはダメです。
ブログ記事で取り上げる新店も「その立地じゃ無理でしょう」と思った店舗は、やっぱりダメなんです。
実際にお受けした立地診断でも、過半数は“出店は難しい”という結論になります。

なぜダメなのか?
ダメな根拠、明確な理由、容易に覆すことのできないネガティブな事実があるからです。

店舗成功の要件は、
商圏 × 立地 × 営業力  だと考えています。

決定的な人口の少なさを、何でカバーするおつもりでしょうか?
圧倒的な立地の不利を、どうやって覆すことができるとお考えでしょうか?
ウチならできる!という営業力は、そこまで絶大なもの、永続的なものでしょうか?

無人島に出店はしません。人がいないからです。
100人の村に出店はしません。人が少ないからです。
10万人の町に出店します。人がたくさんいるからです。

駅直結のビルに出店します。人を取り込みやすいからです。
駅前ロータリーに出店します。認知されやすいし、通行量が抜群に多いからです。
駅から遠い、裏手の寂しげな退店跡に出店しません。人が来ないからです。

今年に入りオープンした東京の新店にも、
絶対ムリ、200%無理、500%ムリムリ!と思う店舗があります。
お取り引き先ではありませんし、私には関係ないのですが残念でなりません。
お金がもったいないですし、人がもったいない。
絶対ムリな立地で、寝食惜しんで必死に働く社員の身にもなってください。
「それも社員の成長に繋がるのだ!」と言われそうですが、
そうして心身ともに擦り減って業界から消えて行った人材もたくさんいます。
無理な出店判断で、頑張った人が潰れていくのは残念過ぎます。

かつて「絶対ムリ」と言われたのに出店して、毎年営業赤字のお店があります。
開店から8年ほど経ち、ようやく初の単年度黒字を計上したそうです。
8年間も従業員を雇用し、リース料を払い、高い賃料を払い、高い機械を買い続けてきたのですから、経済には貢献しています。
でも、契約期間内には初期投資の回収も絶望的…ということになります。

出店は経営判断です。
「経営者が決めること!責任を取るのは社長である私だ!」 それは間違いない。
しかし、冷静な第三者意見に耳を貸さないのは、単なる博打と同じようなものです。
自身の出店意向にダメ出しされて嬉しい経営者は居ません。
立地診断の費用を出してくれているのも経営者だと解っていますので、
「厳しい市場環境ですが貴社の営業力ならやり方次第で最低でもアウト16,000個はイケるでしょう!」とでも言ったほうがウケも良い。
でも、そんなことしていたら、ダメな店舗がまたひとつ増えるだけです。

確実に確実に、日本の人口もパチンコ参加人口も減っています。
来年も再来年も、10年後にも減り続けているでしょう。
加えて、低稼働でも粗利を抜けるように進化(?)してきた遊技機の性能も、マイナス方向に変化しそうな行政方針です。
現状の稼働維持、利益維持さえ絶望的なのです。

競合も少ないが、人も少ない、土地の安い場所に積極的に展開する企業もありますが、
この先、とても厳しい状況が待っていると思います。
残る高齢者もパチンコから離れ、若い世代は絶対数が少ない上、参加率も低い。
減り続けるお客様から、できる限り多くの利益を取り続けるとどうなるか?は、既にこの10年、15年で証明済みです。

少ないお客様から、できるだけ多く絞り取る場所。
多くのお客様から、少しずつ、永くいただき続けられる場所。
何も新しいことではありません。商売のあるべき姿です。

さあ、どこで商売をしますか?どこに出店したいですか?